書籍情報

株式会社アイスタット会長・理学博士 菅 民郎の書籍のご紹介です。

多変量解析

入門!実践的データ分析 ~カテゴリーデータの多変量解析~

著 者:菅 民郎    
出版社 :現代数学社
価 格 :4,290円(税込)
体 裁 :380頁
発売日 :2022年12月
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数値で観察された量的デーを解析する多変量解析は多数ありますが、アンケート調査などの質的データ(カテゴリーデータ)を解析する多変量解析は少数です。

質的データ(カテゴリーデータ)を解析する手法に数量化法があります。数量化法は1940 年代後半から50 年代にかけて林知己夫氏により開発され, 現在でも実践的な数多くの場面で用いられています。数量化法には1 類、2 類、 3 類、コレスポンデンス法、拡張型12類 の方法があります。

ダミー変数の導入による質的データの数値化( 1,0 ) により, 回帰分析を行うのが数量化1 , 判別分析を行うのが数量化2 類、主成分分析を行うのが数量化3類、クロス集計表に数量化3類を行うのがコレスポンデンスと理解できます。

数量化1 類、2 類は、 回帰分析や判別分析と同様に、説明変数間の関係を考慮にいれながら、目的変数の予測、その予測に重要な影響を及ぼす説明変数の解明 が中心的なものとなります。

数量化3類はアンケート回答などの質的データに対する回答パターンから、カテゴリー相互の距離(回答のされ方が似ている度合い)、サンプル相互の距離(回答の仕方が似ている度合い)を得点化し、カテゴリー間やサンプル間の類似度や関係性を解釈する手法です。

商品やブランドのポジショニングや、回答者をグループ分けする際などに利用します。

 拡張型数量化1類・2類は数量化1・2類の計算方法を拡張し、説明変数が質的データと量的データが混在していても解法できる方法です。この方法は私ごと菅民郎によって考案したものです。

データ分析の入門者、実務者にはとっておきの教科書になることを信じて執筆しましたので、ご愛読のほど、よろしくお願いいたします

目次

第1 章 数量化法を学ぶための基礎知識 
§ 1 解析方法について 
§ 2 統計解析で用いるデータの種類 
§ 3 相関分析 
§ 4 単相関係数 
§ 5 相関比 
§ 6 クラメール連関係数 
§ 7 多変量解析 

第2 章 数量化法の概要 
§ 1 数量化法とは 
§ 2 数量化法の種類と他の多変量解析との比較 
§ 3 数量化法各解析手法の概要 
§ 4 数量化法で用いられる用語
 
第3 章 数量化1 類 
§ 1 数量化1 類とは 
§ 2 カテゴリースコアとは 
§ 3 サンプルスコアとは 
§ 4 決定係数と予測値 
§ 5 説明変数の選び方 
§ 6 カテゴリースコアの算出方法 
§ 7 アイテムの目的変数に対する影響度 
§ 8 マルチコ(多重共線性) 
§ 9 数量化1 類の事例〈1〉 
§ 10 数量化1 類の事例〈2〉 
§ 11 関係式が母集団について適用できるかの検討 
§ 12 総あたり法とモデル選定基準 
§ 13 追加情報の検定 
§ 14 数量化1 類の数式の定義 

第4 章 拡張型数量化1 類 
§ 1 拡張型数量化1 類とは 
§ 2 アイテムスコア、カテゴリースコアとは 
§ 3 サンプルスコアより個体を評価する 
§ 4 決定係数により予測精度を調べ予測する 
§ 5 説明変数の選び方 
§ 6 アイテムスコア,カテゴリースコアの算出方法 
§ 7 数量項目を分類してカテゴリースコアを算出 
§ 8 目的変数に対する影響度をレンジで調べる 
§ 9 マルチコ(多重共線性) 
§ 10 拡張型数量化1 類の事例 
§ 11 関係式が母集団について適用できるかの検討
§ 12 総あたり法とモデル選定基準 
§ 13 追加情報の検定 

第5 章 数量化2 類 
§ 1 数量化2 類とは 
§ 2 カテゴリースコアとは 
§ 3 サンプルスコアで個体を評価する 
§ 4 予測精度を調べる 
§ 5 予測値を算出する 
§ 6 説明変数の選び方 
§ 7 カテゴリースコアの算出方法 
§ 8 アイテムの目的変数に対する影響度 
§ 9 マルチコ(多重共線性) 
§ 10 関係式が母集団について適用できるかの検討 
§ 11 総あたり法とモデル選択基準 
§ 12 追加情報の検定 
§ 13 マハラノビス汎距離による個体の確率の算出方法
§ 14 数量化2 類の数式の定義 
第6 章 多群数量化2 類 
§ 1 多群数量化2 類とは 
§ 2 カテゴリースコアとは 
§ 3 サンプルスコアで個体を評価する 
§ 4 予測精度を調べる 
§ 5 予測値を算出する 
§ 6 説明変数の選び方 
§ 7 多群数量化2 類の事例 
§ 8 関係式が母集団について適用できるかの検討 
§ 9 総あたり法とモデル選択基準 
§ 10 追加情報の検定 
§ 11 マハラノビス汎距離による個体の確率の算出方法 
§ 12 多群数量化2 類の数式の定義 第7 章 拡張型数量化2 類

第7 章 拡張型数量化2 類 
§ 1 拡張型数量化2 類とは 
§ 2 アイテムスコア,カテゴリースコアとは 
§ 3 サンプルスコアより個体を評価する 
§ 4 予測精度を調べる 
§ 5 アイテムスコア、カテゴリースコアの算出方法 
§ 6 拡張型数量化2 類の関係式 
§ 7 アイテムスコアをカテゴリースコアに変換 
§ 8 説明変数の選び方 
§ 9 拡張型数量化2 類の事例 
§ 10 関係式が母集団について適用できるかの検討 
§ 11 総あたり法とモデル選択基準 
§ 12 追加情報の検定 
§ 13 マハラノビス汎距離による個体の確率の算出方法 
§ 14 相関比最大となるカテゴリースコアの算出方法

第8 章 数量化3 類 
§ 1 数量化3 類とは 
§ 2 カテゴリースコア 
§ 3 サンプルスコア 
§ 4 属性別重心 
§ 5 数量化3 類の解析のためのデータフォーマット 
§ 6 数量化3 類で適用できるデータ 
§ 7 軸の個数と軸の説明力 
§ 8 数量化3 類の事例(1) 
§ 9 数量化3 類の事例(2) 
§ 10 数量化3 類カテゴリースコア算出の考え方 
§ 11 数量化3 類カテゴリースコア算出方法 
§ 12 数量化3 類の数式の定義 

第9 章 コレスポンデンス 
 § 1 コレスポンデンスとは 
 § 2 MA 回答がある場合のコレスポンデンス 
 § 3 MA 回答がある場合のコレスポンデンス 
 § 4 軸別相関係数 
 § 5 軸別相関係数とカテゴリースコア散布図の関係 
 § 6 コレスポンデンスのカテゴリースコア算出方法 
 § 7 軸別相関の無相関の検定 

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