クルスカルワリス検定

◆クルスカルワリス検定◆

クルスカルワリス検定の概要 

クルスカルワリス検定はノンパラメトリック検定のひとつで、対応のない3群以上のデータの群間に差があるかを調べる時に用いる。データの大小を順位に置き換えて統計的検定を行うので、3群間の平均値の差というより順位平均値(中央値)の有意差を調べる検定手法といってよいだろう。
データが順序尺度の場合、及び、距離尺度の場合はサンプルサイズが小さいときに用いられる。
距離尺度でサンプルサイズが大きいとき、小さくても全ての群の正規性、分散の同等性が既知の場合は、パラメトリックの一元配置分散分析を適用する。

クルスカルワリス検定は次の手順によって行う。
①帰無仮説を立てる
 3群以上の母集団の順位平均値は同じである

②対立仮説を立てる
 3群以上の母集団の順位平均値は同じでない

③両側検定のみ片側検定はない

④検定統計量を算出

⑤p値を算出
 カイ2乗分布適用

⑥有意差判定
 p値<有意水準0.05 
 3群以上の母集団の順位平均値は同じでないといえる
 p値≧有意水準0.05  
 3群以上の母集団の順位平均値は同じでないといえない

クルスカルワリス検定の結果

【具体例】
ある会社で、血液型が営業成績に関係があるかを調べるために、営業社員25人を選び、1年間の売上台数を調べた。
下表は、血液型別に成績の悪い順に並べたものである。この会社の営業社員は、血液型によって営業成績が異なるといえるか。
有意水準0.05で検定せよ。

【基本統計量】

【検定結果】

p値0.720>有意水準0.05より、「血液型によって営業成績が異なる」といえない。

判定マーク [**] 有意水準1%で有意差があるといえる。
      [* ] 有意水準5%で有意差があるといえる。
      [  ] 有意差があるといえない。

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