◆母平均の推定◆

母平均の推定の概要

母平均の推定には点推定と区間推定があるがここで解説する母平均の推定は区間推定とする。

母平均の推定は標本調査から得られた統計量から区間を求め、区間を用いて母平均を推定する方法である。この区間のことを「信頼区間」といい、論文などでは略語表記として「CI」が用いられる。
母平均の区間推定は、母集団が正規分布か否か、母標準偏差が既知か未知か、サンプルサイズnが30以上か否かによって推定方法が異なる。
推定方法はz推定t推定の二つがあるが選択方法は以下によって行う。

z推定の信頼区間
補正項は次式によって求められる値である。
     ただし、Nは母集団サイズ、nはサンプルサイズ
母集団サイズNが100,000未満を有限母集団、100,000以上あるいは計測できない場合を無限母集団という。無限母集団の補正項はほぼ1になるので無視してよい。

t推定の信頼区間
信頼度95%の定数は、自由度n-1のt分布において
上側確率が(100%-95%)の半分2.5%のとなる横軸の値である。
信頼度99%の定数は、自由度n-1のt分布において
上側確率が(100%-99%)の半分0.5%となる横軸の値である。
自由度39のt分布で信頼度95%の横軸の値を示す。
母平均の推定の結果

【具体例】
ある県の小学校の生徒数は10,000人である。この県の小学生全体の
お年玉平均金額を調べるためにn=400の標本調査を行った。標本平均は28,000円、標本標準偏差は9,000円だった。
この県の小学生全体のお年玉平均金額を信頼度95%で推定せよ。
ただし、お年玉金額は正規分布であることが分かっている。

【推定結果】
この県の小学校全体のお年玉金額の平均は27,136円から28,864円
の間にあるといえる。この推定が誤る確率は5%である。


【具体例】
全国の歯科医院の数は18万施設である。900施設を無作為に抽出し、そこの施設で1年間に診察した歯の疾患患者数(継続的な治療を受けている患者数)を調べた。標本平均は26.0人、標本標準偏差は8.0人だった。
全国における1年間に診察した歯の疾患患者数の1施設当たりの平均を信頼度95%で推定せよ。
ただし、歯の疾患患者数の母集団における正規性及び標準偏差は分からないものとする。

【推定結果】
1施設あたりの歯の疾患患者数平均の信頼区間は24.67人~27.93人である。
この推定が誤る確率は5%である。


【具体例】
A会社の社員数は40人である。社員全員の通勤時間を知りたくアンケート調査をした。回答者は36人で、通勤時間の平均は45分、標準偏差は10分だった。会社全員の喫煙時間の平均を信頼度95%で推定せよ。

【推定結果】
会社全員の通勤時間の平均は43.9分~46.1分の間である。
この推定が誤る確率は5%である。

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