母比率の多重比較
◆母比率の多重比較◆
母比率の多重比較は、データが選択、非選択(1,0)のカテゴリータについて群別割合が求められたとき、3群以上の群別割合の有意差判定を検討する方法である。
群別割合の有意差検定を行う場合、全体としての統計的有意性の有無はコクランのQ検定(割合に関する検定を参照)により判断することができるが、個々の群間の差の有意性を判定するためには多重検定法が必要となる。
3群以上の割合の差を対比較で検定する方法としては、母比率ライアン多重比較の方法と母比率チューキー多重比較の方法がある。
ライアンの方法は、名義的有意水準または調整された有意水準と呼ばれる概念を使用し、検定回数に応じて有意水準を調整する手法である。
一方、チューキーの方法は、スチューデント化した範囲の表を用いて有意差を判定する手法で、チューキーのWSD 法あるいはb 法と呼ばれる。
ライアンとチューキー、いずれの手法も、まず、割合の最大値と最小値の群間で検定を行い、有意性が認められた場合には、最大値または最小値の群を
外して(群数をひとつ減らし)検定を行う。これを、有意差がなくなるまで繰り返すという手順をとる。最終的にほぼ同じ結果となるため、どちらの手法を用いてもよいようである。
母比率多重比較の帰無仮説・対立仮設と両側検定・片側検定
・帰無仮説
全組み合せにおいて対となる母比率は等しい
・対立仮説
全組み合せにおいて対となる母比率は異なる
・両側検定、片側検定
両側検定のみで片側検定はない。
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