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所長: 「ではどうする。」 
雪乃: 「問2の総合評価と問1の各要素との関係を調べ、どの要素が総合評価を高めるのに重要かを調べます。」 
所長: 「そうだ。例えば総合評価と”あいさつと”の関係を分析してごらん。」  
雪乃: 「ウーム、関係ですか。(芸能人同士の関係はわかるんだけど。こちらの方の関係はどうするの?)」 
所長: 「うなっているだけではだめだ、データをいじくり廻すんだ。」 
雪乃: 「あいさつを”良いと思っている人”と”良いと思っていない人”で総合評価に違いがあるかを調べてみました。」

あいさつ得点別人数の総合評価
所長: 「それで、両者の違いは?」
雪乃: 「あいさつを”良いと思っている人”について見ると、総合評価が満足(4点と5点)の割合は60%、不満(1点と2点)の割合は30%で、総合評価は不満者より満足者が多いです。」

所長: 「ふむふむ」
雪乃: 「あいさつを”良いと思っていない人”について見ると、総合評価が満足(4点と5点)の割合は20%、不満(1点と2点)の割合は60%で、総合評価は不満者より満足者が少ないです。」

所長: 「だから?」
雪乃: 「”あいさつ”を良いと思っていただければ総合評価は高くなり”あいさつ”を良くないと思われれば総合評価は低くなるということです。だから、あいさつは総合評価に影響を及ぼしている要素といえると思います。」

所長: 「いいねー。他の要素についても調べてみてください。」

雪乃は全ての要素について計算し、結果を解釈してみた。


雪乃: 「総合評価の不満割合と満足割合を比較すると、どの要素も1点(良い)の回答者は満足が不満を上回り、0点(良くない)の回答者は満足が不満を下回っています。

どの要素も総合評価を高めるのに重要な要素といえます。」(図表3-9参照)
所長: 「全て重要なのはわかった。雪乃君、重要度のランキングを付けてよ。」
雪乃: 「重要度のランキング?」

所長: 「雪乃くん。両者の関係の強弱を数値で表す統計手法は何かな。」
雪乃: 「えーと」

所長: 「忘れたの?」
雪乃: 「前に私の親友美咲さんに相談を受けたとき用いた単相関係数でしょうか。」

所長: 「そうだが、単相関係数を使うのに何かためらいがあるのか。」
雪乃: 「単相関係数は数量データと数量データの関係を調べるものと思っていました。あいさつに対する評価は”良い”、”良くない”の2分類で数量データでないと思いました。」

所長: (こいつ結構着眼点がいいな)
「そうだね、分類データはカテゴリーデータともいうが、カテゴリーデータと数量データの相関は相関比を適用する。だけど2分類に限っては1点、0点と数量データとして、単相関係数を算出してもかまわないんだ。」


各要素の得点別人数の総合評価
所長: 「今回のように多数の評価項目でどの要素が重要かを調べる場合、相関比と単相関係数の値は異なるが両者の大小順位は同じになることが分かっているので、相関比、単相関係数どちらを使ってもよいということだよ。」
雪乃: 「分かりました。前(第2話)に教えてもらった方法で単相関係数を算出します。」

所長: 「手計算で単相関係数を算出するのは大変だよ。アイスタットのフリーソフトで簡単に計算できるよ。」
雪乃: 「前にアイスタットのホームページから【統計解析ソフトウェア】と【多変量解析ソフトウェア】をダウンロードしていたけど、一度も使ったことがないです。」
所長: 「それはもったいないな。次の手順で操作していって。」

【統計解析ソフトの使用方法】

・美容院のデータをExcelのシートに入力する。

・「統計解析ソフトウェア.xlsm」 または「多変量改正ソフトウェア.xlsm」を開く。

・Excelのメニューバー「アドイン」に、下記のメニューが表示される。

・相関分析を選択し、実行ボタンを押す。

アイスタット統計解析ソフト

・下記の通り指定する

・分析実行を押すと基本統計量と相関係数が出力される。


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